ニャーゴ
「ぅぎっ!!」
「ルパン、早く家に帰るぞ」
ニャー
恐怖の黒猫は白宮の懐に収まった
て、て、天使だ!!!
「どうして黒猫が嫌いなんですか??」
「別に、そんなたいしたことじゃ…」
「シャムは平気なのに」
「シャム?? あぁ、この三毛猫か。いや、黒猫は…その…」
「?」
「……横切られると不吉な事が起こるって……」
「え?」
「…だ、だから! 黒猫は不吉を背負っているって言われてるじゃないか!!!」
「……クッ…クハッ!!」
「!?!」
「あ、すいません…クク…まさかそんな…クッ」
「~~~~~ッ!!!」
猛烈に見ず知らずの人を殴りたくなったのはコレが初めてだ……
「あ、それじゃあ僕は…ックク…」
「まだ笑うか!!」
「すいません。それでは…」
白宮は黒猫のルパンと三毛猫のシャムを連れて出て行った
しかしこの時嫌な感じがした
何か不思議な、違和感のような……
昔、誰かが言っていたような
黒猫は不吉を背負っている、と…
おそらくあたしにとっての不吉はもう始まっていたのだろう___

