「ああ、俺歌詞憶えてないや…」
と、アラシが。するとヒカルがつっこむ。「何やってんだよって、俺もじゃん!」
 スタジオには、音楽と、それから絶えることのない笑い声が鳴り響いていた。
三人が生み出す音は、その一つ一つが個性的で、けれどそれが重なり合って大きな花が咲くようなそんな音だった。それぞれの思いを乗せて、その音は風に乗り、伝えたい誰かのもとへ届くだろう。そして何より、三人が築いた絆は本物だった。永遠に消えない、ピアノの音色みたいに濁りのない暖かな絆という音が、今三人を包んでいた。