Three Sounds

彼女との思いでが、走馬灯のようにかけめぐり、僅かな恋の余韻を残して溶けて行く。会いたい、話がしたい、その瞳の中に自分を映して…
「ミア、元気にやってる?急に会いたくなっちゃったぜ…」
口元から、そんな言葉が零れた。強く願う、ミアに、逢いたいと。
「そうだ、これが、強い思い。こういうの、誰かに伝えたい、そしてミアに。」
本当は、誰かじゃなくて、君だけに伝えたいんだ。次々とフレーズが浮かび消えて行く。スバルは慌てて紙を取り出し、心の中に溢れる思いを、零れる寸前で書きつづっていった。ペンを持つ手が、スルスルとスケートみたいに動く。愛の言葉も、止まることを知らず、沸き上がってくる。
「これが、作詞なんだな。すごい、すごいよ、思いって、言葉って!」
いつしか、興奮しきった彼は、思うがままにいくつもの歌詞を書いていた。