「…なぁ、何でアキが写真を撮ってって頼んだか知ってる?」


…理由?


知らないと首を横に振る。



「生きた証を残したかったからだよ」


「…生きた、証?」



「うん。自分がいなくなっても誰かにこんなやついたな…って思い出してほしかったからだよ」


思いもしなかった事実に言葉に詰まる。



「…そう、なんだ。私、全然知らなかった。何も考えずに写真撮ってた」


ただ写真にアキの姿を納めてただけ…。