「どこに向かってるんですか?」


「もう少しで着くよ」


車を走らせること数時間。


高良くんは行き先を教えてくれることなく車を走らせていた。



こんな遠い所まで何の用事なんだろ?


疑問に思いながらも黙って目的地までついていく。



「着いたよ」


「えっ…?」


そう言って車を停める高良くんの視線を辿ると、学校の建物が目に入った。