年が明け、咲希と付き合い始めて一ヶ月半が過ぎた。 「太陽、今度はいつ戻って来るんだ?」 「んー…春休みかな?」 携帯を弄りながら父さんに返事する。 冬休みに入ってすぐ、実家に戻って過ごしていた。 「春休みか…」 「なにかあんの?」 呟くように話す父さんに視線を向ける。 「いや、何にもないんだが、もっと私たち…母さんに顔を見せてやってほしいんだ」 「…分かってるよ、大丈夫」 そう答えると安心したような表情をした。