「あれは…」 好き、やからした…。 口ごもる俺の返事を黙って待つ咲希から一瞬、視線を逸らした。 沈黙が続くかと思った瞬間、咲希が口を開いた。 「アキ、私ね、アキが好き」 「…えっ?」 突然の告白に咲希を凝視する。 「アキは私のことどう思ってる?」 外は暗く完全に日が沈んでいた。 病室は廊下から漏れる明かりだけで、暗くなり始めていた。 シーンとする病室に俺の声が響く。