「いいの?」


「あぁ」


「遠慮しないで帰っていいんだよ?私、日直の仕事って日誌しかやってないし」



「えぇって言ってるやん。はよ書けよ」


チラッと私を見ると、すぐ視線を下に向けた。



「…うん」


怒ったように話すアキだけど、久しぶりに会話が出来た気がして嬉しくなる。



会話はそれで途絶えてしまい、日誌を書くシャーペンの音と、教室にある時計の針の音が大きく聞こえる。