「…なんで、アキがいんの?」


パチパチと瞬きをしながら見つめ返すが、ニコッと笑顔が返ってきた。


「なんでってお前に会うために決まってるやん」


その一言でクラス中は大騒ぎになった。



いきなり、何言い出すんだ…と心の中で突っ込む。



「立石は…そこ座れ」


「は〜い」


マイペースな先生に適当に返事しながら、アキは席についた。




休み時間、アキの周りには人だかりが出来ていた。


どうやらアキは親の仕事の都合で転校してきたらしい。