「何もないよ…。急にごめん…」 困ったようにアキは笑って、私から再び視線を逸らした。 「…っ」 アキに声をかけようとした瞬間、近くで子供の泣く声が響いてきた。 「ウワァ〜!!ママ〜!!」 ビクッとしアキと同時に泣き声のする方へと振り返った。 そこには幼稚園児ぐらいの男の子が泣き叫んでいた。