「空良ぁ」


「…んー?」


ホームルームが始まるまでの時間、参考書に目を通している空良に声をかける。



「アキってさ…」


「うん」


なに?と顔を上げる空良と視線が合う。



「…や、やっぱり、な、なんでもない!!ごめんね!!」


何だか急に恥ずかしくなって言えなくなった。



「意外と男の子っぽかったんだね」って…。