サヨナラのその日までそばにいさせて。




空良の母親も医者をしていて、今日は特別に俺のために学校まで検診しに来てくれた。



「そうですか…。学校までわざわざすみません」


「いいのよ。皆の頑張ってる姿も見ることが出来たから」


ふふっと笑って聴診器を鞄にしまい込む。



「良かったな」


「あぁ」


空良の安心する顔に俺は申し訳なく返事した。



本当は朝から体調が悪かったのは事実で、学校を休んだ方が良かった。


だけど体育祭に見学でもいいから参加したくて、無理言って学校に来た。



心配する空良はおばさんがお昼に検診に来ることで納得してくれた。