「あ〜…やっぱり保健室は涼しい」
「本当、外は地獄のような暑さだもんな…」
疲れた〜とベッドに腰掛ける空良。
「お疲れ様〜。これ頑張ってるご褒美!」
内緒よ?ってふくちゃんは言って、空良にジュース、俺に水をくれた。
水って…。
「そちらは高峰くんのお母様…かしら?お茶いれますね」
「いえいえ、お構いなく」
二人でふふふって笑い合う。
それからしばらくしてふくちゃんは職員室へと姿を消し、保健室には俺ら三人になった。
空良は弁当を食べながら、俺をジーッと見ていた。
「…どうですか?」
「……うん、問題ないわ」
おばさんは俺の胸から聴診器を外し、優しく笑って俺を見た。



