僕 様 彼 氏




 「っ─!なな、」


 所謂恋人繋ぎをしたまま歩き
 出す。


 「フフッ、このくらいで照れ
 るなんて可愛いな、お前」


 「えっ…」


 ─っ、そんな

 そんな優しい笑顔で可愛いな
 んて…!


 「どうした緋色、顔が真っ赤
 だぞ?」



 ニヤニヤしながら聞いてくる
 空先輩をキッと睨む。