僕 様 彼 氏




 …と、いうわけで


 私は半ば強制的に空先輩の彼
 女となったのでした─



 「…はぁ」


 「何だ緋色ため息なんかつい
 て」


 「…誰のせいだと思ってるん
 ですか?」


 じぃーっと先輩を睨み付ける


 「こらこら、そんなに見つめ
 るな。照れるじゃないか」


 「いやいや、ガン飛ばしてる
 んですけど。」


 どんだけポジティブ─


 なんて考えてたらスッと腕が
 伸びてきて、右手を捕まれた