僕 様 彼 氏




 じぃー

 「(し、視線が)」


 月影先輩は何も言わず、ただ
 こっちを見つめている。


 「えっと…何か御用ですか?」


 ろくに会話さえしたことのな
 い私に用があるとは思わなか
 ったが、一応尋ねてみる。


 「あぁ」


 「えっ?」


 「緋色と話したくて」