キャバクラでは近くで話しているのに、会社だと何だか恥ずかしい。 何でだろう。 「神崎さん?」 「えっ!?」 エイトはあたしを囲むように背中に手をまわし、マウスを握るあたしの手にその手を重ねた。 指先から温度が伝わる。 「ここクリックして」 エイトの息があたしの耳に掛かって、ゆらり数本髪が揺れた。 なんかドキドキする。 エイトはこの距離の近さ、特に気にしてないみたい。 ちょっと悔しい。