「でもこれは仕事だよ」 あたしはそっけなく答える。 変な気持たせたくない。 お客さんと恋に落ちないのはあたしのルールだから、そういう線引き大事だし。 エイトは、ふーんと残念そうに口元を拭った。 「でも昼も夜も働く頑張り屋さんだしさ」 そう言いながら、エイトの指はあたしの口元ににイチゴを一つを運んでくる。 「あーん」 ぱくり。 怪訝な顔をしつつも、あたしはその苺を頬張る。