「だってさー、小学校の時から好きだった苺がこんなに美人になって目の前に現れたらさー」
口いっぱいに苺をモゴモゴさせてる。
好き?
何!?
そんなこと考えてると、エイトの方から盛大な音が店内に鳴り響き、あたしの動揺は打ち消される。
「ごほっ。喉がっ!! 苺助けて、イチゴが喉に!!」
子供!?
何むせてんの!?
あたしは急いでハンカチでエイトの口元を押さえる。
「ごほっ。ぐっ……。やっぱ苺優しいじゃん。転校生の僕がクラスに馴染めなかった時も、苺だけは話しかけてくれたし」
そういうことあったな。
言われてみると。
エイトは妙にちっちゃかったから、よくからかわれてた。



