だが一つ、確認しておきたいことが。 「今度は、中身入ってますか?」 「入ってますよ」 エイトはおかしそうに言う。 この前空き缶だったから信用できない。 暗い廊下で、自販機の明かりだけが煌煌とともる。 そこだけ明るくて変な感じ。 エイトは暖かいコーヒーを買った。一本だけ。 そして缶を開けて、あたしに手渡す。 「どうぞ」 「ありがとうございます。佐藤さんは飲まないんですか?」 あたしは聞いた。 あれ? エイトはいいのかな。