「ねーねー、びっくりした? びっくりした?」 「……別に」 「超声響いてたよ」 「……」 なんで、そんな子供みたいなの。 夜に会うエイトは子供だよ。ほんと。シドニーシェルダンの小説ですか。 「性質の悪い嫌がらせ」 「ちょっと驚かせただけじゃないですか」 エイトは眼鏡をかけていない。 仮眠室で寝てたのかな? 「心臓止まるかと思った……」 あたしは大きく息を吐く。