「オーラを見る…とも違うんだけど…。まぁ要は見えるってことよ、アハハハハハ〜!!」

「………。」


再び言葉を失う僕を尻目に彼女は続ける。


「だって突然見えるって言っても誰も信じてくれないでしょ?占い師って言っといた方が都合いいのよ!!でも中にはタロット占いしてって言う人もいてね…私やり方すら知らないし、もう誤魔化すの大変、大変!!アハハハハハ〜!!」


初対面でこんな風にペラペラ話す人は苦手だ。そもそも何故僕にそんな占い師の裏事情を話してくるのだろう。しかも、明るく陽気に。
普通の人とは違った考え方していそうな人だ。


「あら?あなた私のこと変わり者だと思ってるでしょ?」

「えっ?そっ…そんなことないですよ!!」

「い〜のい〜の!!大抵の人はそう思うんだから、アハハハハハ〜!!」


笑い声につられたのか、呆れたのか、僕は分かりやすいほどの苦笑いだった。


「でも…」

「でも…?」


引きつった笑顔のまま聞き返すと、彼女は今までとは違ったトーンの話し方で言った。


「あなたにそう思われるなんてね〜…。あなただって変わり者でしょ?私以上にね…」


笑みが消え、彼女のことを睨むように見る僕。