『えーっ!?』


みんな一斉に驚く。


「もっ…もっと早く言ってよ!!」


動揺を隠せないユーヘイがアイ姉を責める。


「だからこうやって走って来たんじゃない!!」


「別にメールすれば良かったのに…」


僕が冷静にそう言うと、アイ姉もようやく気付いたようで、


「そっか!!私ってば…おっちょこちょい?」


とそんなドジなアイ姉の姿に緊迫したムードが和んでしまった。

しかし、そんな余裕はないはず。


「早く出なきゃ!!」


フミナに促されると、ユーヘイは荷物をもつやいなや一目散に店を出た。


「あっ!!ユーヘイ!!」

「最低だな」

「逃げ足だけは速いからね」

「昔からこうなのよ」


ユーヘイに文句を言いながら急いで店を出るみんな。僕も、


「タクさん!!お金は次払うね!!」


と言い、みんなの後に続いた。