狡い、と思った。 つーちゃんは 本当に狡い。 「はい…」 「そう。 君、嫌そうな顔してたから。」 「君…」 つーちゃんが 《君》 と言った時、確信した。 彼は、 この目の前にいる《私》が、カフェでいつも隣の席の《りさ》だと 気づいていない。 無理も無いのかもしれない。 化粧も服も 何もかも違うのだから。