「遅かったわね」 母に言われたが 何も返せなかった。 カラダもココロも 熱かったから。 冷めないうちに 一人になりたかった。 もう少しだけ 彼と話したという事実に 浸っていたかったんだ。 パタンと部屋のドアを閉めると 私は大きく深呼吸した。