エミコさんの言ってることは、 全く間違っていないが、 私にそんな事をする勇気はない。 いつのまにか 眉間に深いしわができてた。 「話しかけるって、大変だけど すごく、世界が変わると思うわよ。 りさちゃん、 勇気をここで使わないで いつ使うの?」 彼女はフッと笑って テーブルの上にアールグレイをおくと、 静かに去っていった。 ふと、 窓の外を見つめる、 「彼」が目に映った。