深く、高く。~観念世界2~

私は仕事で大きなミスをして明日会社に行きたくなかった。穴があったら入りたかった。そして出たくなかった。そう思いながら歩いていたらこの穴だ。
そして私は落ちた。もう戻れない。
戻らなくていい。
ミスの後処理は誰かがしてくれるだろうし、居ない人間には苦情も小言も言えない。
願った通りのエンディングじゃないか。

そんなに長くない先ではあろうけど、それでも私は最期を恐怖の中で迎えるのが嫌なのかもしれない。
後悔ではなく、希望を持ってお仕舞にしようじゃないか。

その時、またふと気配が変わるのを感じた。
自然と目が開き辺りを見回す。

額に何かが触れた。
額に視線が動く。

するとそこで、目が、合った。

予期せぬ生体のの出現に叫ぼうとして声が出ず、ただ闇雲に目ばかりが大きく開く。