「はいはい。ほら飴やるから帰れ。俺も忙しいんだ」


「真面目に聞いてよ!」



仕方ない。
わかったよ、聞いてやる。


「で?」



「だから…」



「断ればいいんだろ?」



「そ、そうよ」



友達の恋をぶち壊すことに躊躇う千波。

お前にも良心があったのか。



「その美紀って子、連れてこい」



「う…うん」



「躊躇うな。お前が悪いわけじゃない」



その子も、蒼空と俺がどういう関係だったか知らないみたいだし。


上手く断るしかないな。