虹色パレット

「サンキュ」


そのままレジに持って行こうとすると、麻波は俺の腕を引っ張った。


「な、何だ…?」



まさか…まさか、『黙っててやるから、金…』なんて言うのか?

いや、たとえ千波の妹でもそんなことしない……はず。



「空のこと、大好きなんだねー」



「……」



「ねぇ、ねぇ!」



何を知りたいんだよっ。

俺を脅す為に使おうとして聞いてるのか?



「…お姉ちゃんと同じ性格してる、とか思っちゃってる?」



はい、当たり。

お前らの笑顔も、悪魔のようで…ゾクリとする。