虹色パレット

「ねっ、これにしようよぉ」



「んー?あぁ、いいよ」



目の前でイチャイチャとするバカップル。


この野郎、さっさとどけっ。


バカップル達がいなくなった後、俺は手を伸ばして見ていた。



どれにしよう。
どれをあげたら、喜ぶんだろう。



「彼女さんにあげるんですか?」



「ええ、まぁ……って!」



麻波っ。

後ろでニヤニヤと俺を見ていた。

こ、こいつも厄介なんだよな。



「あ、飴やるから……空には!」



「いらないけど、黙っとく。ねっ、笹河さん。それ空は、好きじゃないよ」



え?

持っていたネックレスを麻波に奪われた。


そして、代わりに違うネックレスを渡された。