ピンク色のドレスに、派手なメイク。


鏡に映る俺は、どう見ても歌舞伎町にいそうなキャバ嬢。



「あー…帰りてぇ」



「逃がさないわよ」



逃げられるとは思ってないけどな。



「はい、お客来たわよ」



「…やっぱり俺…」



「逃がさないって言ってんだろぉが」



いきなり男になるな!
チクショー。


俺は、休憩所から出て準備をした。



「ここオカマバーだろ?キャバクラじゃねぇんだから…」



「黙って来な」



壁も床もピンク。
テーブルも電気もピンク。

気持ち悪くなる…。