虹色パレット

組長と蒼空は、笑いを堪えて俺達を見ていた。


紀一は、飴玉を食べながら文句を言ってくる。



「もっとご褒美ちょうだい!」



「10円でいいな?」



もううるせぇから、出かけてこい。

物々交換しながら、いいものもらってこい。


俺は10円を渡して、夕飯の準備をした。


「おっ、豪華だぁ」


蒼空が嬉しそうに言った。
いつも、豪華だろ。
何を言ってんだか、こいつは。


「いつも病院食みたいじゃん」


「お前のダイエットを手伝ってんだよ」


「はんっ。あたしに、そんなもん必要ないわ!」


いや、必要過ぎるだろ。

毎日、飯何杯おかわりしてたんだよ。


大盛りで3杯食ってたじゃねぇか。