虹色パレット

「あんなに風呂で抱き合いながら語り合ったじゃん!」



「それは、お前が勝手に風呂に入ってきて、抱き着いてきたんだろ!」



恐ろしい過去を思い出した。気持ち悪い。



「弄ばれたんだ…俺はぁ…」



「弄ぶ価値もねぇ。いいからさっさと窓直せ」



「もう直しましたぁ。ねっ、ご褒美は?」



「あ?これやる」



飴玉をひとつ、紀一の頭に置いた。



「…SMっすか」



いや、お前とはしたくない。

ご褒美やったんだ、次は……。


「さすがドS大魔王」



何とでも言え。
痛くも痒くもないわ。