虹色パレット

…どこに逃げても意味がない。

確実に狙われてる。


「一歩も外に出ないでくれ」


二人にそう言って、隠れながら外を見た。


どこを探してもいない。


どこだ…。どこだ…。

隣のビルに向かった。
何も残ってない…。


とりあえず、戻るか。


組長が狙われているのか、俺が狙われているのか。

…もしかして、蒼空か?

いや、ありえない。


「お帰りなさい。どうでした?」



「それが、何も残ってなくて…ですが、ご心配なく。俺が必ずお護りします」


絶対に、二人を護らなきゃいけない。

仕事だからじゃない。


…家族…って感じかな。