虹色パレット

湿疹に嫉妬してたわけか…。

一気に恥ずかしくなって、顔が熱くなった。


「顔真っ赤ですよ!笹河さん、大丈夫ですか?!」


組長が俺の額に手を当てた。

冷たくて気持ちいい。


「組長さん、バカが移るよ」


「えぇ!?そんな…」



「顔が変形して、笹河さんの顔になるよ」



蒼空は無表情で組長に嘘をつく。

組長も信じているのか、オドオドしていた。


「蒼空、嘘ばっか言ってんな。それより、お前、今日どうすんだ?」



「は?」



「泊まるのか?」



「組長さんが、危ないし…泊まります」



素直に言わない蒼空。

それが笑えて、髪の毛をぐしゃぐしゃにすると叫ぶし、またしても笑ってしまう。