虹色パレット

えぇ!?

な、何で組長が!?


「ど、どうして…」


「え?笹河さんに呼ばれて…」


呼ばれた?

俺に?


そんなはずは…。


「電話で『もう一度、組長になって下さい』って…私、覚悟し…」


「電話?それ、俺の声でしたか?」


「え?はい」



そんなことしていない。


組長を堅気に戻らせたのは俺。

女が組長やってるとなると、批判はある。

組長を狙う馬鹿もでてきたからだ。


「あの…」



「…組長」



「…もう一度、組長にしてください」



嬉しくて。

でも、複雑で。


俺一人で、組長を護れるか不安だった。