付き合いはじめてから先輩は
毎日朝迎えに来てくれて
毎日帰りは家まで送ってくれた。
その間にする普通の話は
私がいままで知らなかった先輩を
いっぱい見つける時間になっていた。
付き合い始めてから2週間くらいが経った日
先輩からデートに誘われた。
「どこか行きたいとこある?」
って聞かれたけど何も思いつかなくて
全て先輩にお任せした。
部屋で明日のデートに備えていろいろ準備をしていると
部屋にお姉ちゃんがやってきた。
「ちぃちゃん明日どっか行くの?」
「あ、うん、ちょっとね…」
「もしかして…また…?」
「あっ、違うよ。友達と出かけるの!」
「本当に?」
「本当だってば!心配することないよ!」
お姉ちゃんは私が好きでもない人と
お姉ちゃんのために付き合ってることを知っている。
だからお姉ちゃんはそれに対して罪悪感を感じてるんだと思う。
だけどね、お姉ちゃんは罪悪感を感じることはないよ。
お姉ちゃんは私を守ってくれたんだから
今度は私がお姉ちゃんの役に立ちたいんだもん。
嫌じゃないと言えば嘘になるけれど
お姉ちゃんのためって思ったら
全然平気なんだよ?
それに、先輩と出かけるって考えると
すっごい胸がドキドキして…
いつもみたいに嫌だなんて思わないの…
どうしてかな…?
私はその日、準備もそこそこに
早めに眠りについた…

