週末――土曜日。 本日の夕食「おにぎり」 透明なフィルムカバーには、「明太子」や「おかか」などと印字されている。 「……」 昨日の夕食との格差に、しばし唖然とする。 「いやー、悪いっすね、ぼっちゃん。俺、料理苦手なんすよ」 耳や鼻にピアスをいくつもつけ、髪を赤茶色に染めた、チャラ男―― じゃなかった、新貝サービスのスタッフである石和田さん。 言葉とは裏腹に、大してすまなそうな様子も無く言う。