「美沙」 あたしは、名前を呼ばれて振りかえる。 後ろには誰もいなかった。 「居るわけないか」 『美沙』そう呼んでくれた声は、あの頃のあなたの声だった。 あたしはもうすぐ結婚を控えているはずなのにいまだに死んだ彼の面影を探している。 なんてバカなんだろう....