・・・・・・・

もぐもぐもぐ。

「ふぉんと助かったぁ!
ありがとぅ、総司さん!」

無邪気な笑顔を沖田に向ける。

どきんっ
沖田は今まで感じたことのない胸の
高鳴りを感じた。

(今のって・・・?)

「あっはっは!
やはりおぬしは面白いのぅ!」

芹沢が歩きながらこちらに近寄ってくる。

「芹沢さん!
私、芹沢さんに1人前に見てもらえるよう、
がんばりますよー!!」

「あっはっは。
期待しておる。」

芹沢は笑う。


そうして皆で話しながら大阪に向かうのが、
智咲にとって楽しかった。


この楽しい時間が、ずっと続いていれば良かった
のに・・・。

智咲はそう願う。



・・・・・・・・・


「・・・いつごろつくんですかぁ?
芹沢さぁん。
この道であってますかぁ?」


「うぬ。今日はもう暗い。
ここら辺でいったん寝ようではないか。」

芹沢さんのことばでみんな散らばって寝袋を
敷き始める。

「ええええ?!野宿ですか!?」

「当たり前じゃろう。」

「えええええええ・・・・」

楽しい時間が、もう続きそうにないな、と智咲は思った。