「あの・・・・?
どうしたんですか、急に。」

沖田が智咲に聞く。

「もぉっ!
ちょっとした悪戯心だったのに!!
さっき、部屋にお雪って子が来たじゃんか?
それ、私なの!」

頬を膨らませながら智咲は言う。

「ええええ?!
どこか似ていると思ったら。
智咲さんだったんですか?!」

「そーだよ!
土方さんを驚かそうっていうか、
騙そうと思った悪戯心から女装っていうか!
遊女の格好をしたの!」

「ぷっ。
で、土方さんの反応、どうだったんですか?」

智咲はにやりと笑い
沖田の耳元でこう囁いた。

「私、新人なんどす。」

お雪の格好をした智咲が言っていれば、
もっと破壊力があっただろう。

沖田は一気に顔が赤くなった


それに気づかず、智咲は続ける。

「名は、お雪と申します。」

そういうと、やっと沖田の耳元から
口をはずす。

「という感じに、やっちゃった☆
そんでね!
少しお話した後、
もう出ようと思って、
席をはずそうとしたら!
土方が腕掴んでて!!
夜の仕事がどーたらこーたらって!
腹が立ったので帰ってきちゃった☆」

てへっと智咲は舌をだす。

「そうですかぁ。
私もその場にいなれなくて、残念です。」

沖田の顔は赤いままだったが、
暗闇なので、智咲にはばれなかった。