「んで。
おめぇさんは何故こんなとこにいる?
そんだけ別嬪さんなら、どっか引き取り手が
あるだろうによ。」

土方が言う。

「・・・
人には、いろいろ事情がありはるんです。
あんまきかへんといてくだはりますか?」

よしっ我ながらいい演技!

「そうか・・・
すまんかったな。」

・・・もう、いっか。
女装飽きちゃった。

「じゃあ、うちはこれで失礼させていただきます。」

といって智咲は席を立つ。

が、土方によって腕を掴まれて立ち上がれない。

「今日は、お前でいい。
ついてこい。」

「え?どこいきはるんです?」

「何って・・・
夜の仕事しにいくんだよ。」

意地の悪い笑みを浮かべる土方。

・・・・。

このエロ方めええええええええええっ
初めて会った子でも相手するっちゅうんか!

心の中で毒を吐く。

「いいえ。うちはそういう気はありまへん。
違う日にまたお越しくださいまし。」

思いっきり手を振り払って、

もといた化粧部屋に戻る。

「意味わかんないっ!
めっさ腹立つぅぅっ!!」

そういって化粧を落とし、
袴に着替える。

そして、もといた部屋に戻る。


「土方さんっ!
お先に帰ってます!
総司さん!いきましょう!
明日は大阪です!よく考えたら準備もまだでしょう?」

そういって沖田と一緒に島原を出る。