沖田が広間へ戻ろうとしたころ。





「ギィィエェェェェェェ!!!」



ひとつの男の悲鳴が突如新撰組屯所に反響する。



「何?!何だ?!」



隊士のほとんどが広間に集まっているため、広間が混乱に陥る。



悲鳴をあげる奴なんて、左之の怪談話を信じこんで本気で震え上がり、もう怪談話など聞きたくないと逃げ出してこの場にいない近藤さんでしかありえないのだ。




「多分近藤さんだ。何かあったに違いねぇ。玄関から声だ!」



土方が慌てて立ち上がり、玄関へと刀を構えて走っていった。



広間の戸を開こうとした沖田とぶつかり、すれ違ったときに呟く。



「近藤さんに何かあったかもしれねぇ。」



「え?!」


沖田が振り返って土方の名前を呼んだときには土方は廊下の端まで走っていっていた。



「・・・早っ?!」