土方さんのあとから平助、斉藤さんが続いて入ってくる。


「ちょ、どんどん入ってくるな!やめて!今ほとんど着物着てないのと一緒だから!!」


「おー智咲大丈夫だろ?」


平助は体に返り血をたくさん浴びている。もちろん斉藤さんも。


「さも当然のようにその台詞いうな!」


「・・・その、目のやり場に、困る・・・」

斉藤さんは顔を真っ赤にして目を伏せる。

「ほらぁ!斉藤さんを見習え!あれが普通の反応だぞ?!そして私はきゃっとか言って胸を手で隠すの!」


「隠す胸もないのに?」


「平助貴様死ねばいいのにいいいい!お願い一回でもいいから私を見て斉藤さんみたいに顔を赤くして見せてよ?!私あれじゃん女の子じゃないみたいじゃんか!」


「・・・橘は、ちゃんと隠す胸くらいはある・・・・」


「めっちゃいい人じゃんか斉藤さァァァん!!尊敬するゥ!」


「どこに隠す胸があるの?」


額に手刀をあてて、部屋を見渡す真似をする平助。


「ちょ、最悪だぁぁ!」


「いいから着物くらい着てよ」


ぱさり、と平助が顔を伏せて、自分が着ていた羽織をかぶせる。


「平助・・・





これ、血だらけなんだけど」


「わざと」


「死ねくそォォォォォォォ!!」


平助が、うつむき気味でしゃべっていたのは、多分気のせい。