「この時代の未来・・・?」


「そうだァ。気になるかァ?」


「どんなことをお考えになってはるんですかぁ?」


そういって高杉の杯にまたもや酒を注ぐ。


「そうだなぁ・・・。この国は、このままじゃいけない。外国にも負けないような、強い国を作らなきゃいけねェ。いつまでもこのままじゃいけねぇんだよォ」


高杉は遠くを見つめたように言う。


「高杉はんはこの未来を考えてはるなんて、いいお方やわぁ。わっちはそないなこと、一度も考えたことなんてなかったんですわ。」


いい感じまで話が来ているのに、なかなか進まないので、もどかしい。


「この国の未来を考えない、か・・・。それも新鮮でいいんだろうなァ。俺はいつも仲間同士で集まってはこの国の未来のことを語ってばかりだ。前までいた仲間もこの国の未来を語っていたんだが・・・。いなくなっちまってよォ。」



「どこかへいかれたんですか?」



「いや。殺されたんだよ。新撰組に。池田屋で、だ。忘れもしねェ。」


「・・・!!それは災難やわぁ・・・。」


少し、引っかかる。まさか・・・。


「いつもへらへら笑ってやがってよォ・・・。自分は不老不死だァとかぬかしてやがったのにいきなり死ぬだとォ・・・」


ひっかかりが、大きくなる。


「名前は・・・稔麿だ。それなりに整った顔してたよ。腕も立つ奴で、『鬼』について、熱心に調べてたんだァ。」


「鬼、って妖怪の・・・?」


絶対に、殺したのは自分だなんていってはいけない。あくまで知らない振りだ。


「ちげぇよ。『新人類』だ。鬼は、まったく人類と同じカタチをしてるが、ちげぇ。」


「新人類・・・」