不意に智咲の足がもつれ、
智咲が転んだ。

その隙を沖田が見逃さず、
智咲に向かって竹刀を振るう。



ぱしっ



沖田が振り下ろした竹刀を土方が受け止める。


「沖田。もうやめろ。
お前こいつを殺そうとしてたぞ?」

「え・・・
すいませんでした。」


沖田が素直に謝る。




バタンッ


智咲が倒れた。

沖田が急いで智咲を見る。。

「?!
土方さん、智咲さんは大丈夫でしょうか?!」

「わからねえ。いったん部屋に連れて行くぞ。」

「わかりました。」

そういって沖田は智咲をお姫様抱っこみたいな形で
抱き上げる。

・・・軽い。
本当にこの体から先ほどのような力がでたのか?

  不思議に思う。



・・・・・・・・・・

「どうだ?覚えてるか?」

土方が智咲に聞く。

「わかりません。
まったくと言っていいほど記憶がありませんでしたもん。」

「そうか…
とりあえず、お前が女子だということは、
近藤さんに報告させてもらう。」

「え?!
やめてください!
私本当に行くあてもないんです!
ここで隊士として過ごさせてもらうか、
のたれ死ぬしかないんです!」