「めえええええっん」

などの色々な声が聞こえてくる。

土方が、

「いきなりだが、この新人に入る予定の者と
手合わせできる者はいないか?」

というと、

「はい、
僕やってみたいです。」

練習中であろう隊士がてをあげた。

「ならこの隊士でいいな?」

こくん。

智咲がうなずく。

「竹刀はどうする?」

「愛用のがあるから大丈夫です。」

「では…
はじめっ」

「はぁぁぁぁぁぁっ!!!」

隊士が智咲に向かって走ってくる。

「胴がガラ空きですよ。
これじゃあ勝負ですぐに負けてしまいます。」

といいながら、智咲はヒラリと初太刀を難なくよける。

「は、はやい・・・」

誰かがつぶやいた。

「はい、1本。」

智咲は隊士の後ろに回り、
背中にツン、と弱く竹刀でつついた。

「一本!!!」