かぐや姫のわがままぶりに、5人は呆れ返るを通り越して絶望してしまいました。
5人はかぐや姫をあきらめ、どこかへ行ってしまいました。




そして、月が輝きを増す15夜に近づくにつれて、かぐや姫は月を見るたびに悲しみが増え、おいおいと泣く日が増えました。



「ちさ・・・じゃなくてかぐや姫、なんでそんなに月を見るたびに泣くのかい。」


おばあさんは心配になり、かぐや姫に尋ねました。


「悲しいのです。私は月の都の人なのです。
そして15夜の日に私は、月へ帰らなければなりません。ずっとおばあさんと一緒にいたい。ずっと、ここにいたい。」


かぐや姫は、いっそう激しく泣きました。


「ふん、ならそれを防ぐまでだ」

おじいさんははりきって明日の15夜へ向けて、兵士を家の周りに付けました。



そして15夜。


どんどん月が近づいてきます。
月が近づいてくると、あたりは昼の様に明るくなり、家の周りにいた兵士たちは眠り始めました。
そして一つの馬車がこちらへ向かってきます。大勢の天女を率いて。



「かぐや姫。こちらへおいで。君はもともと月の都の者だ。さあ。戻ってくるんだ」


「栄太郎!でもいや!私はおばあさんと一緒にいる!ずっと!!」

「ねぇなんか悲しくなってきた。おじいさんは?おじいさんも一緒にずっといるよね?」


「そうです!かぐや姫は渡しません!」


「俺無視かよ」


おばあさんはそういってぎゅううとかぐや姫を抱きしめます。


「さぁ。こちらへおいでかぐや姫」


栄太郎こと月の都の王子様は、どんどんかぐや姫に近づいていきます。

かぐや姫はおばあさんから離れ・・・
栄太郎を刀で刺して殺してしまいました。

それからというもの、おばあさんとかぐや姫は仲良くくらしましたとさ。



「ねぇ俺は?おじいさんは?悲しいんだけど。」