お梅と智咲は、甘味処に来ていた。


「お団子2つ。」


「へい!」

お梅は団子を頼むと、智咲に向き直る。


「芹沢さんはね・・。
壬生浪士組のことを、ちゃんと
あれでも考えているのよ。」


「・・・っへ?」

突然しゃべりだすお梅に智咲はすこし
驚いた声をだす。
構わずにお梅は続ける。

「女遊びとか、お金を借りたりするのが
激しいとか。あの人の人柄だから仕方ないのはわかってほしいの。
でもね。あの人がお金を
借りたりしているから、
ちゃんと壬生浪士組が成り立っているのよ。
あの人なりに、壬生浪士組のことを
考えてるの。だから、智咲ちゃんに
強くあたったのは、仕方のないことなの。」

お梅は、言葉を選びながら紡いでいく。

「大丈夫です。私も気にしてませんから。」

智咲は微笑む。

「だからその、ね。あんまり
あの人を恨まないでほしいのよ。
女中のことだって、智咲ちゃんのこと
を考えて言っていることだわ。
だから・・・」

「大丈夫ですよ。芹沢さんの優しさを
無駄にするような真似はいたしません。」


お梅の顔が明るくなる。

「じゃあ・・・っ!」

「でも!でも・・・
もうちょっとだけ、隊士でいるということは、
いけないことでしょうか?」


智咲は肩を震わせながらいう。


「ええ。
大丈夫だと思うわ。
さ、もう戻りましょう。
・・・屯所へ。」

「・・はい。」


智咲は微笑みながら言った。