「奏聖の言った事がわかった」
「なるほど、アレは母親似か」
「罪作りな母娘だな」
「おまけに鈍感ときた」
「まったくだ」

真琴が始めに、後は年の順番にそんな事を言っていた。

 はぁ? 全然言いたい事が理解できない。
私は鈍感なんかじゃない!! ・・・ハズ。

ケイに視線を向ける。そうすると、少し困ったように笑ってから、

「それは本当ですよ。親が決めた事だったらしいですが・・・」
「最初は良かったの。でもソウに会って変わったの。反対されると思ってたから既成事実、作っちゃった。えへ」

母さんがそんな事言った。
 いやあの、えへっじゃないんですけど・・・

 ん? 既成事実?
 その疑問を正確に読み取った母さんが言う

「だから、許可取らずに、交わって貴女を妊娠したのよ」

えーーーーーーーーーーーーー。

いや、母さんがそんな人だと思いませんでした。ええ。
 実行力ありすぎです。 父さんが可哀相。

「ってことで、帰ってください」

母さんが手を振ると、王は消えた。

 どんな残念な王だよ。一般国民に追い出されるって・・・おい。

「美羅。貴女はまだ恋とかわからない様だけど、ドキドキしたら自分を信じなさい。過去がどうで気持ちが変わるのならば、それは本物じゃないの。いい?」

 まだわからないけど、母さんの言ったとおりになったら自分を信じてみようと思う。

―――アキとの時は、あんまり覚えてないから・・・

「その気持ちに気づけると良いわね」

母さんのその言葉を最後に、その日は一応和やか?に終わった。